グラフィックデザイナー・田部井美奈 × だんご — 個性的なクセっ毛の猫

Mar 19, 2014 / Interviews

Photo:Kazuho Maruo Edit&Text:Madoka Hattori

グラフィックデザイナーとして、広告や書籍、雑誌『GINZA』などで活躍する田部井美奈さんは、愛猫・だんごさんと暮らしています。くるりんとカールしたクセっ毛がキュートなだんごさんの魅力について伺いました。

クセっ毛の猫に一目惚れ

ー猫と暮らすことになったきっかけは?

「ネットで里親募集サイトをみていた時に、セルカークレックスという巻き毛の猫がいることを知ったんです。昔から、トイプードルやワイヤーフォックステリアなどのクセっ毛のある動物が好きで、一目惚れしてしまって。画像を収集するため色々なサイトを見ているうちに、セルカークレックスのブリーダーさんがいることを知り、飼うことは考えていなかったのですが、可愛かったので半年くらい毎日観ていたんです。そこで子猫が生まれたのですが、ずっと残っている子がいたんですよね。それが、だんごさんでした」

ーなるほど。でもなぜ、飼う決断を?

「しばらく残っていたので、私たちのところに来る子なのかなって思ったんです。あと私はもともとグレーっぽい色の猫や、単色の色の猫が気になっていたのですが、夫も猫好きで、彼は幼少の頃に初めて飼った猫がハチワレの柄の子だったのもあり、ハチワレの猫が大好きで、私よりもだんごさんにぞっこんだったので決めました」

ー家に来た時はどんな様子でしたか?

「2日間くらいは閉じこもっていましたね。ブリーダーさん宅から、いきなり見知らぬ人たちの家に来たので当然だと思いますけど。でも3日目の朝に本棚の本と本の隙間にうずくまっていただんごさんの顔に、猫じゃらしを近づけたら、その体制のままゴロゴロ言っていて、もう大丈夫だと思いました。2日間は心配で仕方無かったので、とてもうれしかったのを覚えています」

ーそもそも猫と暮らすのは初めだったのですか?

「夫は飼ったことがあったのですが、私はずっと犬と暮らしてきました。犬派でしたが、猫にも興味はあって。わざわざペット可の物件に引っ越して、素敵な猫と出会うの時がくるのを待っていました」

ー犬と猫の違いは感じますか?

「犬のほうが動物っぽいというか、ちょっと距離がありますよね。遊ぶとワーッって駆け回ったりしますけど、猫はわりとフラット。感情の起伏が、人間と近いと思います。表現力もとても豊かだし、愛情表現については学ぶべきことが多々あります。言葉が通じているってわけではないですが、わりと同調している。だんごの性格が、妙に人懐っこいからかもしれませんけど(笑)」

ー田部井さんとだんごさんの関係性は?

「だんごさんのほうが偉いですね。寝ていると胸の真上に乗ってきて、私の顔を見下ろすんです。この家の主みたいな感じ。他の猫を知らないのでわからないですが、穏やかな性格だと思います。粗相やいたずらもしないですし、トイレやご飯もきちんとしていますね。あとはちょっとした行動や、佇まいがとてもチャーミングで、いつも笑わせもらっています」

ぐにゃぐにゃした質感が好き!

ー猫と暮らして一番うれしかったことは?

「帰ってくると、ギュッてできるところ。猫って犬と違って、見た目以上にぐにゃぐにゃするじゃないですか。抱きしめると丸くなるし。即興で作った歌で呼びかけるのも楽しい。そのお返事でゴロゴロっていう音を聞くのがとても幸せです」

ー以前、ilove.catで服部一成さんに取材させていただいたのですが(http://ilove.cat/ja/6683)、その頃は事務所のスタッフとして関わっていたんですよね?

「そうですね。当時は服部さんも猫と暮らしていなかったので、服部さんもイメージとして記号的に猫をデザインしていたのかなと思います。猫と一緒に暮らして身近になってしまうと、頭の中に具体的な描写が浮かんでしまいそうで、意外に難しいのかも。このトートバッグの猫はだんごさんです。イベントで図版を提供した際に、猫をモチーフにしたのですが、抽象的な猫というよりは、だんごさんをデザインしました」

ー猫はデザインしやすいのかもしれませんね。

「猫自体はそうでも、猫のためのグッズは選択肢がないですよね。ペットショップにいっても、欲しいモノはほとんどない。友人のアーティストはおもちゃや猫ハウスを自作している人もいます。機会があればぜひ作ってみたいですね」

ーCDジャケットや本の装丁など、猫モノは目をひくといわれますが、デザインする上で意識することはありますか?

「フォトグラファー、イラストレータ、作家とkvinaというユニットをやているのですが、そのイベントで苺と猫のイラスト組み合わせたバッチをつくったら、そのバッチがあっという間に完売してしまったんです。猫モチーフはやはり人気ですよね。犬に比べて、猫のほうがファンシーさが少ないからでしょうか。猫のツンデレの性格も表れているのかもしれません。カワイイのさじ加減は、難しいですよね。私は人よりもサッパリしたデザインをすることが多く、サービスが足りないと言われることもあるのですが、あえてここがカワイイでしょ? って、ちゃんと発言させる。猫もきっと自分がカワイイって知っていて、そのカワイサを活かす方法を知っている。だからこんなにも人間に愛されるんだと思います」

  • 名前: だんご
  • 年齢: 1歳半
  • 性別:
  • 品種: セルカークレックス
  • 飼い主プロフィール:
    田部井美奈(たべい・みな)
    グラフィックデザイナー。1977年、埼玉県生まれ。2003年より有限会社服部一成に勤務。2006年より、個人の仕事もスタート。2014年に独立。広告、CI、パッケージ、書籍、雑誌などの仕事を中心に活躍。09年よりアトリエ「kvina」に参加している。 http://www.minatabei.com http://www.librodekvina.com